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韓国のレンタカー事情|国際免許と保険で失敗しない7つのポイント

韓国のレンタカー事情|国際免許と保険で失敗しない7つのポイント
韓国のレンタカー — 国際免許と保険

韓国を車で回りたい——そう考えたとき、最初にぶつかるのが「日本の免許のまま運転できるの?」「保険はどこまで入ればいいの?」という2つの疑問です。結論から言えば、日本の免許を持つ人は所定の手続きを踏めば韓国で運転できます。ただし期限と条件があり、そこを外すと空港のカウンターで「お貸しできません」と言われて旅程が崩れます。

この記事では、レンタカーを借りるために必要な書類、保険の二階建て構造、守るべき交通ルールを7つのポイントに整理しました。数字はすべて韓国・道路交通公団、韓国の法令原文(国家法令情報センター)、警視庁、レンタカー事業者の公式案内で直接確認したものだけを載せています。確認できなかった項目は、あえて書いていません(確認日:2026年10月28日)。

この記事でわかる7つのポイント

  1. ポイント1:運転には「国外運転免許証」が必要
  2. ポイント2:運転できるのは「入国日から1年」まで
  3. ポイント3:出発前の申請は手数料2,250円・原則即日(警視庁)
  4. ポイント4:レンタカーの貸渡条件は年齢と免許歴で決まる
  5. ポイント5:保険は「責任保険(強制)」+「車両損害免責(任意)」の二階建て
  6. ポイント6:速度・飲酒・スクールゾーンの3つは日本と基準が違う
  7. ポイント7:通行料・駐車場・給油の決済手段を先に決めておく

ポイント1:韓国のレンタカーに必要なのは「国外運転免許証」

日本の運転免許証をそのまま出しても、韓国ではハンドルを握れません。必要なのは国外運転免許証(国際運転免許証/IDP)です。日本も韓国も1949年の「道路交通に関するジュネーブ条約」の締約国なので、日本で発行された国外運転免許証が韓国でそのまま通用します。

韓国の道路交通公団(Korea Road Traffic Authority)の案内では、ジュネーブ条約締約国で発給された有効な国際免許証があれば「入国日から1年間」韓国内で運転できる、と明記されています。ウィーン条約締約国で発行されたものも同じく入国日から1年です(道路交通公団、2026年10月28日確認)。

ここで落としやすいのが、次の3点です。

  • 韓国が認めるのは、正式な発給機関が出した “International Driving Permit” だけ。民間団体が発行する「国際免許証風」のカードは韓国では使えないと道路交通公団が明示しています。オンラインで即発行をうたう非公式のものは、レンタカーのカウンターで通りません。
  • 国外運転免許証は単独では無効です。日本の運転免許証の原本を必ずセットで持ち歩いてください。
  • パスポートは入国日を証明する書類になります。入国スタンプや入国記録がないと「入国から1年以内」を店側が確認できないため、受け取り当日は必携です。

つまり、レンタカーのカウンターに出すのは「国外運転免許証+日本の運転免許証+パスポート」の3点セット。1つでも欠けると貸してもらえません。

ポイント2:期限は二重にかかる(発行から1年/入国から1年)

多くの人が混同するのが「免許証の有効期間」と「韓国で運転できる期間」です。これは別物で、しかも両方が同時にかかります。

区分期限起算日出典
国外運転免許証そのものの有効期間1年間(更新制度なし)発行日警視庁
韓国国内で運転できる期間1年間韓国への入国日道路交通公団
2026年10月28日時点で各公式案内により確認。

実際に効くのは短いほうです。たとえば2026年4月1日に日本で国外運転免許証を発行し、2026年11月1日に韓国へ入国した場合、入国日からは1年残っていても免許証自体が2027年3月31日で失効します。その時点で運転はできません。長期滞在や複数回の渡航を予定しているなら、発行日を旅程から逆算して決めてください。

もう一点。日本の運転免許証が失効すると、国外運転免許証も効力を失います。更新時期が渡航と重なる人は、先に国内免許を更新してから国外運転免許証を申請するのが安全です。

ポイント3:出発前の申請は2,250円・原則即日

国外運転免許証は日本国内でしか取得できません。韓国に着いてからでは手に入らないので、必ず出発前に済ませます。警視庁の案内(本人申請)をまとめると次のとおりです。

項目内容
手数料2,250円
有効期間発行日から1年間。更新制度はありません
必要書類運転免許証またはマイナ免許証
必要書類パスポート(原本)
必要書類写真1枚(縦4.5cm×横3.5cm、無帽・正面・顔中心・無背景、申請前6か月以内に撮影したもの)
必要書類以前の国外運転免許証(持っている場合)
交付までの日数原則即日交付。ただし状況により即日交付できない場合があります
出典:警視庁「国外運転免許証取得手続(本人による申請)」2026年10月28日確認。

注意したいのは、手数料や窓口の運用は都道府県警によって異なる場合があることです。上の2,250円は警視庁(東京都)の表示額です。警察署での申請は即日ではなく日数がかかる運用のところもあるため、住所地の警察のページで必ず確認してください。本記事では各県警の金額を1件ずつ確認していないため、東京都以外の金額は記載していません。

旅程に余裕があるなら、運転免許センター(即日交付が多い)を使うのが無難です。レンタカーの予約は、免許が手元に来てからのほうが安心です。

ポイント4:貸渡条件は年齢と免許歴で決まる

免許があっても、レンタカー会社の貸渡条件を満たさなければ借りられません。条件は事業者ごとに違います。例として、ロッテレンタカー(롯데렌터카)の公式案内では次のように示されています。

項目条件(ロッテレンタカー公式案内)
年齢9人乗り以下の車両は満21歳以上〜満80歳未満
免許歴免許取得日から1年以上経過していること
国際免許の場合入国から1年以内であること
提示書類パスポートまたは外国人登録証、本国の運転免許証、国際運転免許証(B等級以上)
入国日の証明国際免許で借りる場合はパスポートを持参
出典:ロッテレンタカー公式サイトの短期レンタカー案内、2026年10月28日確認。あくまで一事業者の条件です。

これは法令で全社一律に決まった数字ではなく、事業者が定める貸渡条件です。車種クラスによって年齢の下限が上がる会社もあります。予約前に各社の公式ページで自分が借りる車種の条件を見てください。

支払いについても条件があります。韓国のレンタカーは原則として運転者本人名義のクレジットカードでの決済・保証金が求められます。家族名義のカードやデビットカードだけで行くと、カウンターで止まる可能性があります。

ポイント5:保険は「二階建て」で考える

韓国の自動車保険は、強制の1階部分と任意の2階部分に分かれています。この構造を知らずに「保険は入っています」の一言で済ませると、事故のときに自己負担が一気に膨らみます。

1階:責任保険(対人・対物の強制保険)

韓国では「自動車損害賠償保障法」により、すべての自動車に責任保険(책임보험)の加入義務があります。レンタカーにも当然かかっているので、利用者が別途入る必要はありません。問題は補償の上限が法定の範囲にとどまることです。同法施行令 第3条で定める限度額は次のとおりです。

区分責任保険金の限度(被害者1人あたり)
死亡1億5千万ウォンの範囲内で発生した損害額。損害額が2千万ウォン未満の場合は2千万ウォン
傷害施行令 別表1で定める金額の範囲内で発生した損害額
後遺障害施行令 別表2で定める金額の範囲内で発生した損害額
対物1事故あたり2千万ウォンの範囲内で発生した損害額
出典:自動車損害賠償保障法施行令 第3条(国家法令情報センター、2026年10月28日確認)。別表1・別表2の個別金額は本記事では確認していないため記載していません。

対物が1事故あたり2千万ウォンの範囲、という点は覚えておく価値があります。日本円で見れば決して大きな額ではありません。だから多くのレンタカー会社は、この上限を引き上げる任意の対人・対物補償(종합보험)をオプションとして用意しています。

2階:車両損害免責(자차/CDW)

責任保険がカバーするのは相手方への賠償です。自分が借りた車そのものの傷や破損は含まれません。ここを埋めるのが車両損害免責制度(차량손해면책제도、いわゆるCDW)で、これは任意加入です。加入していないと、擦り傷ひとつで修理費と休車補償を請求されることがあります。

見積画面で確認すべきなのは次の4点です。

  • 免責金(自己負担額):加入していても一定額は自己負担になるタイプが一般的です。「完全免責」型は保険料が上がる代わりに自己負担がゼロに近づきます。
  • 休車補償(휴차료)が含まれるか:修理期間中に車を貸し出せなかった分の補償です。車両損害は免責でも休車料は別請求、という条件がよくあります。
  • 補償の上限額:上限を超えた分は自己負担です。
  • 補償の対象外:飲酒運転・無免許運転・契約外の人が運転した場合は、ほぼ例外なく免責が無効になります。タイヤやガラス、車内の汚損が対象外のこともあります。

なお、具体的な免責プランの料金は会社・車種・期間・年齢によって大きく変わります。公式な一律の価格表が存在しないため、本記事では金額を書いていません。予約画面で、その場の見積りを確認してください。

クレジットカード付帯のレンタカー保険を当てにする人もいますが、韓国が対象地域か、車両損害まで含むかはカード会社ごとに異なります。渡航前にカード会社の約款で確認してください。

ポイント6:韓国のレンタカーで守る交通ルール(速度・飲酒・スクールゾーン)

韓国は日本と違い右側通行・左ハンドルです。これは慣れの問題ですが、罰則に直結する3つは出発前に頭に入れておいてください。

速度制限(道路交通法施行規則 第19条)

道路の区分最高速度最低速度
住居地域・商業地域・工業地域の一般道路時速50km以内(市・道警察庁長が指定した路線・区間は時速60km以内)—
上記以外の一般道路時速60km以内(片側2車線以上は時速80km以内)—
自動車専用道路時速90km時速30km
片側1車線の高速道路時速80km時速50km
片側2車線以上の高速道路時速100km(警察庁長が指定・告示した区間は時速120km以内)時速50km
出典:道路交通法施行規則 第19条(国家法令情報センター、2026年10月28日確認)。

悪天候時は同条で減速義務があります。雨で路面が濡れている場合や積雪20mm未満のときは最高速度の20%減、豪雨・豪雪・濃霧で視界が100m以内のとき、路面が凍結しているとき、積雪20mm以上のときは最高速度の50%減です。可変式速度制限標識が出ている場合は、そちらが優先します。

韓国の高速道路や幹線道路には無人速度取締装置が多数設置されています。レンタカーは借り主に違反金が請求される仕組みなので、帰国後に請求が届くことになります。

スクールゾーン(道路交通法 第12条)

幼稚園・小学校・特殊学校などの周辺道路は「子ども保護区域(어린이 보호구역)」に指定され、市長等が時速30km以内に通行速度を制限できると道路交通法 第12条が定めています。同条は、この区域での取締り用の無人装置を優先的に設置することも定めています。路面が赤く塗られている区間がそれです。日本の感覚で流していると確実に捕まります。

飲酒運転(道路交通法 第44条)

韓国の基準は血中アルコール濃度0.03%以上です。2019年に0.05%から引き下げられました。0.03%以上0.08%未満で1年以下の懲役または500万ウォン以下の罰金、免許の行政処分として停止と罰点100点が科されます。0.08%以上0.2%未満、0.2%以上とさらに重くなります。

0.03%は「ビール1杯」でも届きうる水準です。そして飲酒運転は、前述のとおり車両損害免責の対象外になります。車を借りている日は、一滴も飲まない。これが唯一の安全策です。

ポイント7:通行料・駐車場・給油の決済を先に決める

運転の準備ができても、支払いの準備ができていないと細かいところで詰まります。レンタカーの旅で現金・カードが要る場面は主に3つです。

  • 高速道路の通行料:ETCにあたる「ハイパス(하이패스)」の車載器が付いているか、予約時に確認してください。付いていない場合は一般レーンで支払います。
  • 駐車場:都市部は有料駐車場が中心で、無人精算機はカード対応が進んでいます。
  • 給油:セルフスタンドはカード払いが基本です。返却時は満タン返しか、会社が指定する精算方式かを契約時に確認しましょう。

韓国はキャッシュレス比率が高く、コンビニや飲食店でもカードがそのまま使えます。買い物まわりの実際は韓国のコンビニ活用ガイドやオリーブヤングの買い物ガイドでも触れています。ドライブ中の食事をデリバリーで済ませたい人は韓国のデリバリーアプリガイドもどうぞ。

そもそも韓国のレンタカーが必要か、を先に考える

正直に書くと、ソウル・釜山の市街地だけを回るならレンタカーはおすすめしません。地下鉄網が密で、渋滞と駐車場探しのコストのほうが大きいからです。交通系ICカードの使い方は韓国の地下鉄とT-moneyの使い方にまとめています。

逆にレンタカーが効くのは次のような旅程です。

  • 済州島:公共交通の本数が限られ、海岸線を回るなら車が圧倒的に速い
  • 江原道の海沿いや山間部:鉄道・バスの乗り継ぎが多く、所要時間が読みにくい
  • 子ども連れ・高齢の家族との移動:荷物とベビーカーを積んだまま移動できる
  • 地方の市場や寺院を複数まわる日帰り:バスの待ち時間が総所要時間を支配する

よくある質問

Q. 日本の運転免許証だけで車を借りられますか?

A. 借りられません。道路交通公団の案内では、外国の免許で運転する場合は国際免許証(国外運転免許証)が前提です。日本の免許証は、国外運転免許証と一緒に提示するための原本として必要になります。

Q. 国外運転免許証に更新はありますか?

A. ありません。警視庁の案内に「発行日から1年間で、更新制度はありません」と明記されています。次の渡航のたびに申請し直す形です。

Q. 入国から1年を超えて韓国に住んでいます。運転できますか?

A. 道路交通公団の案内では、国際免許での運転可能期間は入国日から1年です。それを超える滞在では韓国の免許が必要になります。なお、外国籍で韓国の免許を申請する場合に必要な書類として、道路交通公団は「本人のパスポート、運転免許証、外国人登録証または国内居所申告証、6か月以内に撮影したパスポート用写真1枚」を挙げています。切替手続の詳細な流れは本記事では確認していないため、公式窓口でご確認ください。

Q. 保険はどこまで入れば十分ですか?

A. 最低限、車両損害免責(자차)には入ってください。責任保険だけでは借りた車の損害が一切カバーされません。そのうえで、対物の法定限度が1事故2千万ウォンの範囲であることを踏まえ、任意の対人・対物の上乗せを検討するのが現実的です。

Q. 違反金や事故の請求は帰国後どうなりますか?

A. レンタカーでは契約者に請求が回ります。クレジットカード情報を預けているため、帰国後に追加請求が発生することがあります。返却時に車両の状態を写真に残しておくと、後の争いを避けられます。

韓国での支払いを1枚にまとめる:moin card

ドライブ旅行は、通行料・駐車場・給油・食事と、細かい支払いが一日に何度も発生します。そのたびにレートと手数料を気にするのは面倒です。

moin card(モインカード)は、ウォンをあらかじめチャージして使うプリペイド(前払い)カードです。

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  • 決済と交通を1枚で使えます

旅のあとに手元のウォンが余ってしまう問題については余ったウォンの払い戻し、韓国から日本へお金を送る場合は韓国から日本への送金FAQも参考にしてください。

※ moin card は2026年下半期リリース予定です。サービス内容・手数料などの条件は変更される可能性があります。最新の内容は公式ページでご確認ください。

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まとめ

  • 韓国のレンタカーには国外運転免許証が必須。日本の免許証とパスポートの3点セットで持ち歩く
  • 期限は二重。免許証は発行から1年(警視庁)、韓国での運転は入国から1年(道路交通公団)。短いほうが効く
  • 申請は出発前に。警視庁の案内では手数料2,250円、原則即日交付
  • 貸渡条件は事業者ごと。ロッテレンタカーの公式案内では9人乗り以下は満21歳以上〜満80歳未満、免許取得から1年以上
  • 保険は二階建て。責任保険は強制だが対物は1事故2千万ウォンの範囲。車両損害免責は必ず任意で追加する
  • 速度は道路交通法施行規則 第19条、スクールゾーンは時速30km以内、飲酒は0.03%以上でアウト
  • 決済手段は先に決める。レンタカーの旅は小さな支払いが積み重なる

準備さえ整えば、レンタカーは韓国旅行の自由度を大きく広げてくれます。この記事の数字はすべて2026年10月28日時点で公式情報源に当たって確認したものですが、制度も料金も変わります。出発直前にもう一度、公式ページで確かめてから出かけてください。

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